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【注意書きを貼っても変わらない】賃貸でゴミ出しを守らない入居者への伝え方

「前の晩にまた袋が出てる、貼り紙をしたばかりなのに…」
「近所の方から『おたくのアパートのゴミが残ってますよ』と言われて、返す言葉がなくて…」
ゴミ出しのご相談は、管理の現場では一年中途切れません。
貼り紙を何度替えても変わらず、次の一手に迷っているオーナー様もいらっしゃるはずです。
2020年の国勢調査では単独世帯が全世帯の約38%を占め、在留外国人数も2024年末で約377万人まで増えています。
地域のルールを知らないまま暮らし始める人が増えていますから、貼り紙一枚で伝わらないのも無理はありません。
本記事では、賃貸物件のゴミ出しトラブルについて次の3点を中心に整理します。
- 注意書きが伝わらない理由と放置したときの影響
- 出した人が分からない場合と分かった場合の伝え方
- 守りやすくする入居時の案内と集積所の整え方
貼り紙を増やすより、誰に何をどう伝えるかを見直すほうが結局は早く落ち着きます。
ゴミ出しの苦情が続いているオーナー様や、入居時の案内を整えたい方は、ぜひ最後までお読みください。
賃貸物件でゴミ出しの注意が伝わらない理由
「分別にご協力ください」と貼っても変わらないのは、入居者に守る気がないからとは限りません。
誰に向けた注意か分からない貼り紙は自分のこととして読んでもらえませんし、そもそも壁の小さな紙は袋を持って通り過ぎる人の目にほとんど入っていません。
分別や収集曜日は自治体ごとに違いますから、前の住まいのやり方を続けている入居者も案外います。
つまり「知らない」か「自分宛てだと思っていない」かのどちらかで、ここを変えれば動いてもらえます。
ゴミ出しルール違反を放置すると起こること
残された袋を放っておくと、集積所ではこの3つが重なって起きてしまいます。
1.未回収のゴミから悪臭や害虫が発生する
2.ルールを守る入居者や近隣住民に負担がかかる
3.清掃の手間が増え内見時の印象も悪くなる
①未回収のゴミから悪臭や害虫が発生する
分別が違う袋には、自治体が警告シールを貼ってそのまま置いていきます。
次の収集日まで数日ありますから、夏場は生ゴミが傷んで臭いがきつくなります。
散らかった集積所は「多少乱れても目立たない場所」に見えてしまい、ほかの入居者の出し方まで乱れていきます。
②ルールを守る入居者や近隣住民に負担がかかる
残された袋を実際に片付けているのは、ほとんどの場合、同じ物件でルールを守っている入居者か隣の家の方です。
その不満は「あのアパートは管理が悪い」という印象になって残ってしまいます。
町内会が集積所を管理している地域では、物件ごと使用を断られることもあります。
③清掃の手間が増え内見時の印象も悪くなる
残された袋を業者に引き取ってもらうと、1回3,000円ほどかかります。
月2回続けば年間で7万円を超えます。
ただ、それ以上に響くのは募集への影響で、内見に来た方が最初に目にするのは集積所です。
家賃6万円の部屋が袋の散乱で2か月決まらなければ12万円、清掃費1年分を上回ってしまいます。
ゴミ出しを守らない入居者への対応
苦情が入るとつい強い調子の貼り紙を出したくなりますが、それでは守っている入居者まで責められた気持ちになってしまいます。
状況の確認から個別の対話まで、段階を踏んで進めます。
1.収集日や分別方法と違反の状況を確認する
2.誰が出したか分からないときは全戸へ具体的に案内する
3.本人を確認できたら個別に事情を聞いて改善を求める
①収集日や分別方法と違反の状況を確認する
最初にやっておきたいのは、何がどう違っていたのかをつかむことです。
袋の写真を撮り、日付や袋の種類、中身を記録して収集カレンダーと照らし合わせます。
前の晩に出された袋なのか分別が違っていたのかで案内の中身は変わりますし、ここを省くと案内文がどうしても抽象的になってしまいます。
②誰が出したか分からないときは全戸へ具体的に案内する
出した人を特定できないときは、全戸に向けた案内に切り替えます。
「〇月〇日(火)の可燃ゴミに缶が混ざった袋があり、回収されず残されました。缶は毎週木曜日に出してください。」と、日付と何が起きたか、正しい出し方を一枚に収めます。
「マナーを守りましょう」と呼びかけるより、事実と正しい曜日を書いた案内のほうが心当たりのある方には届きやすいものです。
③本人を確認できたら個別に事情を聞いて改善を求める
本人が分かったら、貼り紙ではなく直接話します。
「先週の袋のことで少しお話ししたいのですが、収集日の案内は届いていましたか」と、責める前に案内が届いていたかを確かめる形で切り出すと話がこじれにくくなります。
夜勤で朝8時までに出せない、分別表の日本語が読めないといった事情は聞いてみて初めて分かることがほとんどで、そこまで分かれば具体的な手が打てます。
注意しても改善しない入居者に退去を求められるのか
「何度言っても直らない人には出ていってもらえないのか」と聞かれることがあります。
入居者には、契約や物件の性質に沿って部屋を使う義務があります(民法616条が準用する594条1項)。
ゴミ出しの決まりを守らないことも、この用法遵守義務の違反にあたり得ます。
ただ、契約の解除は判例上「信頼関係の破壊」があるかで判断されますので、ゴミ出しの違反だけで直ちに認められることはまれです。
認められるのは、口頭と書面で繰り返し注意した記録があり、それでも改善がなく、ほかの入居者の生活に支障が出ている場合です。
ゴミ出しルールを守りやすくする管理の工夫
集積所と案内が整っている物件ではそもそも注意する場面が少ないので、管理の現場で効いていると感じる工夫を4つ挙げておきます。
1.入居時に地域の収集カレンダーと集積所の場所を伝える
2.写真や多言語の案内で分別方法を示す
3.掲示の位置とゴミ置き場の清掃方法を見直す
4.繰り返す違反は記録を残して清掃事務所へ相談する
①入居時に地域の収集カレンダーと集積所の場所を伝える
契約時の説明に、収集カレンダーと集積所の案内を組み込みましょう。
鍵の受け渡しでカレンダーを手渡し、「可燃は月曜と木曜の朝8時までにここへ」と口頭でなぞるだけで、最初の1か月の間違いはかなり減ります。
引っ越し直後は段ボールが思った以上に出ますので、資源ゴミの日だけは先に伝え、収集日を通知する自治体のアプリがあればその場で入れてもらうのも一つの手です。
②写真や多言語の案内で分別方法を示す
文字だけの分別表は、正直なところあまり読まれていません。
袋の色や容器の写真を並べた一覧のほうが、ずっと早く伝わります。
外国籍の入居者には自治体が配っている英語や中国語のガイドを渡し、集積所にも曜日ごとの品目を大きな文字とイラストで貼っておきましょう。
③掲示の位置とゴミ置き場の清掃方法を見直す
貼り紙は、集積所の壁に貼っても意外と読まれていません。
郵便受けの上や袋を置く手前の目線の高さなど、ゴミを持って通る動線に貼ると目に入る回数が違ってきます。
扉付きの集積ボックスを用意して月1回の清掃を組み込んでおくと、整った場所には乱れた袋を置きにくいという心理も働いてくれます。
④繰り返す違反は記録を残して清掃事務所へ相談する
同じ入居者の違反が続くときは、記録と外部の力に頼りましょう。
写真と日付、案内した内容と相手の反応を時系列で残しておくと、書面通知や契約解除を判断する根拠になります。
自治体の清掃事務所や環境担当課に相談すると啓発資料をもらえたり現地指導に来てもらえたりしますので、オーナー様だけで抱え込まずに早めに相談してみてください。
賃貸物件の入居者対応でお悩みの方は久和不動産へ
今回は、ゴミ出しの注意が伝わらない理由から、伝え方、契約解除の考え方、予防の工夫まで整理しました。
ゴミ出しの苦情は、貼り紙を増やすより案内の中身と集積所の環境を見直したほうが早く収まるものです。
要点をまとめます。
- 注意書きが効かないのは「知らない」「自分宛てだと思っていない」状態が多く、伝え方で変えられる
- 全戸案内は日付/何が/どうなったかを具体的に書き、本人と分かれば事情を聞いてから改善を求める
- 入居時の案内と集積所の環境づくりが最も手間の少ない予防策になる
久和不動産では、入居時のルール説明から集積所の整備、案内文の作成、繰り返す違反への書面対応まで一貫して承ります。
「貼り紙を何度も替えているのに、集積所の状態が変わらなくて…」
「外国籍の入居者にどう分別を伝えればいいのか分からない…」
という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

