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【草刈りの後も苦情が続いていない?】賃貸物件の雑草対策で見直したい管理の分担

「先月刈ったばかりなのに、また隣の家から電話がかかってきた…」
「駐車場の草って、入居者が刈るものじゃないの…」
草が伸びる時期になると、私たち管理会社にもこうしたご相談が毎年入ってきます。
雑草は梅雨が明けると2〜3週間で膝の高さまで伸びますから、刈ったつもりでも翌月にはまた電話が鳴ります。
この繰り返しに疲れているオーナー様も多いのではないでしょうか。
本記事では、賃貸物件の雑草対策について次の3点を中心に整理します。
- 敷地の場所ごとに変わる雑草管理の分担
- 苦情が来たときに進めたい対応の順番
- 共益費の扱いと草を伸ばさない管理の組み方
草刈りは、刈ること自体より「誰が、いつ刈るのか」を先に決めておくほうが、実はずっと大事です。
雑草の苦情にお悩みのオーナー様や、除草の分担をこれから決めたい方は、ぜひ最後までお読みください。
賃貸物件の雑草は誰が管理するのか
「草くらい、入居者が抜いてくれてもいいのに」と思われるかもしれませんが、敷地は場所によって手入れをする人が違います。
通路や駐車場、建物まわりの植え込みといった共用部分は、オーナー様の管理です。
貸主には物件を使える状態に保つ義務があり(民法601条、606条)、敷地の草もその範囲です。
一方、1階の専用庭のように入居者だけが使う場所は、「入居者が手入れする」と契約書や使用細則で決めるのが一般的です。
入居者には借りた物を丁寧に扱う義務もあります(民法400条)。
雑草の苦情につながりやすい敷地の状態
苦情の電話で「草が伸びている」と言われても、実際に見てみると困っているのは草の高さそのものではないことがよくあります。
刈ったのに苦情が続くときは、たいてい次のどれかが残っています。
1.通路や駐車場まで草が伸びている
2.草むらに虫が発生している
3.隣地へ草がはみ出している
4.刈った草が回収されずに残っている
①通路や駐車場まで草が伸びている
駐車場のアスファルトの割れ目から伸びた草が、車を降りるたびに足に絡む状態です。
夜は足元が見えず、「暗くて怖い」という声が入居者から届くこともあります。
内見に来た方が最初に目にする場所でもあり、募集中の部屋の印象にも響きます。
②草むらに虫が発生している
草が茂ると、蚊やハチが集まってきます。
「夏場は窓を開けられない」「洗濯物に虫がつく」といった苦情は、草を刈らない限りなかなか収まりません。
ハチの巣ができると草刈り自体が止まりますし、駆除業者の費用も別にかかってきます。
③隣地へ草がはみ出している
意外と多いのが、敷地の境界を越えて隣の家の庭に草が倒れ込んでいるケースです。
隣の方にしてみれば自分の庭に他人の草が入ってくるわけですから、電話をかけたくなるのも当然でしょう。
草の越境を直接定めた条文はありませんし、こちらで先に刈ってしまうのがいちばん早い解決です。
④刈った草が回収されずに残っている
「刈ったのに苦情が来る」原因は、実はこれがいちばん多いかもしれません。
刈った草を隅に積んだままにしておくと、数日で腐って臭いが出ますし、雨が降れば側溝に流れて詰まります。
見積もりを取るときは、刈った草の回収と処分費まで入っているか、必ず確認してみてください。
雑草の苦情が来たときに進めたい対応
苦情を受けたあとに避けたいのは、「業者に聞いてみます」と答えたまま動けずにいることです。
その間にも草は伸びますし、相手の不満も膨らんでいきます。
電話を受けてから報告するまでの流れを、順番に見ていきましょう。
1.現地の状況と苦情の内容を照らし合わせる
2.作業の担当者と除草日を決める
3.作業後の写真と次回の予定を伝える
①現地の状況と苦情の内容を照らし合わせる
電話口ではまず、どこの草で何に困っているのかを聞き取ります。
「ご連絡ありがとうございます。どのあたりの草でお困りでしょうか。
今週中に現地を確認して、対応の日程をご連絡します」と、確認の日程まで伝えておくと相手も安心してくれます。
現地では草の高さや範囲、虫の有無、隣地との境界を写真に残します。
共用部分か専用庭かも、ここで切り分けておくと話が早く進みます。
②作業の担当者と除草日を決める
次に、誰がいつ刈るのかを決めます。
共用部分なら管理会社か草刈り業者、専用庭なら入居者にお願いし、業者に頼む場合は面積と処分費を含めた見積もりを取っておきましょう。
草刈り機の音は思った以上に響きますので、作業は平日の午前中が無難です。
日程が決まったら、苦情をくださった方と入居者に「〇月〇日に草刈りを行います」と一報を入れておくと、当日の作業音への苦情も防げます。
③作業後の写真と次回の予定を伝える
刈っただけで終わらせないことが肝心です。
刈る前後の写真を並べ、「〇月〇日に除草と刈草の回収を行いました。次回は〇月中旬を予定しています」と一言添えて苦情をくださった方にお渡しします。
次回の予定まで伝えておくと、伸びはじめた段階での電話がかなり減りますし、対応の記録にも残ります。
草刈りの費用は共益費から出せるのか
「草刈りの費用は共益費から出していいのか」というご質問もよくいただきます。
共益費は廊下の電気代や清掃費など共用部分の維持管理に充てるお金ですから、敷地の除草に使うこと自体は問題ありません。
ただ、契約書や重要事項説明で使い道を示していないと、入居者に「何に使っているのか」と聞かれたときに答えに困ります。
定額で徴収している共益費なら、年によって余りが出ても入居者に返す義務は基本的にありません。
費用は、草刈り業者で1平方メートルあたり200〜400円ほどに刈草の処分費が加わり、100平方メートルの敷地なら1回2〜4万円ほどです。
年3回なら6〜12万円ですから、募集時に共益費を決める段階で織り込んでおくのが現実的でしょう。
雑草を伸ばしたままにしない管理の工夫
雑草は、伸びてから慌てて刈るより、伸びる前に手を打っておくほうが結局は安く済みます。
当社で管理している物件でも効果を感じているのは、次の3つです。
1.草が伸びる季節に合わせて巡回と除草を組む
2.防草シートや砂利は施工後の手入れまで考える
3.管理委託の範囲と作業報告の方法を決める
①草が伸びる季節に合わせて巡回と除草を組む
草が伸びるのは、だいたい5月から9月にかけてです。
梅雨前の5〜6月、梅雨明け後の7〜8月、種が落ちる前の9月の年3回を目安に、苦情が来る前に刈る周期を組んでおきます。
巡回のたびに敷地の写真を撮っておくと、早く伸びる場所が分かって翌年の計画にも活かせます。
②防草シートや砂利は施工後の手入れまで考える
草が生える面積そのものを減らすなら、防草シートや砂利敷きという方法もあります。
施工費は防草シートで1平方メートルあたり1,500〜3,000円ほど、100平方メートルなら15〜30万円と、草刈り数年分にあたります。
ただ、継ぎ目や端からは草が出てきますし、砂利も土がたまれば数年でまた生えてきます。
「敷いたら終わり」ではなく、年1回の点検と補修まで含めて費用を見ておいてください。
③管理委託の範囲と作業報告の方法を決める
管理会社に任せているのに草が伸び放題、というケースで意外と多いのが、委託契約に「敷地の除草」が入っていないパターンです。
契約に入っていなければ管理会社も勝手には動けず、確認している間に時間が過ぎてしまいます。
年に何回除草するのか、費用は誰が持つのか、作業後にどう報告するのかまで契約書に書き込んでおけば、苦情が来ても慌てずに済みます。
賃貸物件の維持管理でお悩みの方は久和不動産へ
今回は、雑草を誰が管理するのかという分担から、苦情が続く理由と対応の順番、共益費の扱い、予防の工夫まで整理しました。
雑草の苦情は刈る回数を増やせば減るというものではなく、誰がいつ刈るのかを先に決めておくことで少しずつ落ち着いていきます。
要点をまとめます。
- 共用の敷地はオーナー様、専用庭は入居者、委託中なら契約の業務範囲で担当が決まる
- 刈ったのに苦情が続くときは、虫/越境/刈草の回収漏れのどれかが残っている
- 5〜9月の年3回を目安に除草を先に予定し、作業後の写真と次回予定まで伝える
久和不動産では、除草の年間計画づくりから業者の手配、入居者や近隣への案内、管理委託契約の見直しまで一貫して対応いたします。
「草刈りをしても苦情が止まらなくて、何が足りないのか分からない…」
「共益費で草刈りをまかなっていいのか、入居者にどう説明すればいいのか迷っていて…」
という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

