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【築古アパートでも埋まっている部屋はある】空室対策で先に見直すのは募集の出し方

「築30年のアパートで、同じ部屋がもう半年空いたままになっていて…」
「リフォームすれば決まるとは言われるけど、いくらかけて元が取れるのか分からなくて…」
賃貸経営をされているオーナー様の中には、築古アパートの空室をどこから手をつければいいか決めかねている方も少なくありません。
総務省の令和5年住宅・土地統計調査では、全国の空き家は900万戸を超えて空き家率は13.8%となり、このうち賃貸用の空き家は443万戸にのぼります。
同じ家賃帯にいくつも候補がある状況では、建物の古さより、募集の出し方で差がついています。
本記事では、築古アパートの空室対策について次の3点を中心に整理します。
- 空室が長期化しているときに起きているパターン
- 費用をかけずに今日から始められる対策
- 設備リフォームに踏み込むときの投資回収の考え方
築年数は変えられませんが、募集の見せ方と条件は今日からでも変えられます。
築古アパートの空室にお困りのオーナー様や、リフォーム費用の判断に迷っている方は、ぜひ最後までお読みください。
築古アパートの空室が埋まりにくくなる背景
築古アパートの空室が埋まりにくいのは、建物が古いからというより、入居者の選択肢が増えたことが大きく影響しています。
新築や築浅の物件は無料インターネットや宅配ボックスを標準で備えていることが多く、条件を横並びにされると築古アパートは不利になります。
裏を返せば、空室の原因は築年数そのものではなく、今の入居者が求める条件と募集の内容がずれている点にあります。
築古アパートで空室が長期化するパターン
半年以上決まらない部屋には、決まらないなりの共通点があります。
長期化しやすい3つのパターンから見ていきます。
1.設備が今の入居者ニーズから外れている
2.募集図面と室内写真で古さが目立つ
3.周辺の築浅物件と同じ家賃帯で競合している
①設備が今の入居者ニーズから外れている
最も多いのが、設備が今の入居者の基準から外れているパターンです。
入居者が物件を探すときに絞り込む条件は、独立洗面台/追い焚き/インターネット無料/宅配ボックスといった項目で、ここから漏れると検索結果に表示すらされません。
3点ユニットバスや洗濯機置き場が屋外という間取りは、家賃を下げても候補に残りにくくなります。
②募集図面と室内写真で古さが目立つ
次に多いのが、募集図面と室内写真の見せ方です。
同じ部屋でも、夕方の暗い室内で撮った写真と、照明をすべて点けて日中に撮った写真では、問い合わせの数が変わります。
築古であっても、清掃後の明るい室内写真と設備のアップを10枚以上そろえるだけで、閲覧から問い合わせへの流れは変わります。
③周辺の築浅物件と同じ家賃帯で競合している
見落とされがちなのが、家賃帯の設定です。
築25年のアパートを築8年の物件と同じ家賃帯で募集していれば、入居者は迷わず築浅を選びます。
家賃を5千円下げて一つ下の価格帯に入れば、並ぶ相手が築古中心に変わり、そこでは設備や内装の手入れで優位に立てる場合もあります。
費用をかけずに始められる空室対策
リフォームの検討に入る前に、お金をかけずに動かせる部分が残っていないかを確認します。
すぐに着手できる3つの対策をご紹介します。
1.募集図面と室内写真を作り直す
2.敷金礼金とフリーレントで初期費用を下げる
3.共用部の清掃と照明で第一印象を変える
①募集図面と室内写真を作り直す
最初に取り組みたいのが、募集図面と室内写真の作り直しです。
清掃を済ませた状態で、晴れた日の日中に照明をすべて点け、居室/キッチン/浴室/洗面/収納の中/バルコニーからの眺めまで撮り直します。
写真の差し替えと図面の書き直しは管理会社の領分でもあるため、掲載中の内容を一度出してもらい、どこを直すか一緒に決めるのが早道です。
②敷金礼金とフリーレントで初期費用を下げる
次に進めたいのが、入居時の初期費用の調整です。
家賃6万円の部屋で敷金と礼金が各1か月かかると、仲介手数料や保証料を含めた初期費用は25万円前後になり、この総額で候補から外れることがあります。
礼金を1か月分カットすれば入居者が最初に用意する額は6万円下がり、家賃水準そのものは維持できます。
フリーレント1か月も同じ6万円の持ち出しですが、空室期間が2か月縮めば12万円の家賃を確保でき、値下げより傷が浅く済みます。
③共用部の清掃と照明で第一印象を変える
見落とされやすいのが、共用部の第一印象です。
内見者は部屋に入る前に、エントランスの郵便受けや自転車置き場、階段の手すりを見ており、ここで印象が決まってしまいます。
草の伸びた植栽を刈り、放置自転車を撤去し、切れた廊下の電球をLEDに替えるだけでも、建物全体の印象は変わります。
投資回収を見込める設備リフォームの空室対策
募集の見せ方と条件を整えても反響が戻らないときは、設備に手を入れる段階に進みます。
回収を見込みやすい順に4つの選択肢を整理します。
1.水回りの部分交換で古さを消す
2.独立洗面台や宅配ボックスなど人気設備を足す
3.アクセントクロスと床材で内装の印象を変える
4.間取り変更やターゲット変更まで踏み込む
①水回りの部分交換で古さを消す
まず検討したいのが、水回りの部分的な交換です。
キッチンや浴室をまるごと入れ替えると1室あたり100万円を超えますが、シングルレバー水栓への交換やシャワーヘッドの更新、浴室の鏡と扉パッキンの交換であれば数万円で収まります。
内見者が古さを感じ取るのは、汚れの落ちない水栓や黄ばんだ浴槽エプロンといった目線の高さにある部分です。
②独立洗面台や宅配ボックスなど人気設備を足す
反響に直結しやすいのが、検索条件で使われる設備の追加です。
独立洗面台の後付けは15万円前後、集合住宅用の宅配ボックスは1台20万円前後が目安で、いずれも募集条件の項目として表示できるようになります。
全室一括のインターネット無料化は1戸あたり月数百円から導入でき、募集図面に記載できる効果は家賃数千円分の訴求力に相当します。
③アクセントクロスと床材で内装の印象を変える
費用対効果が読みやすいのが、内装の色と素材の変更です。
居室の一面だけアクセントクロスに張り替える工事は2〜4万円程度で、室内写真の見え方が大きく変わります。
古い和室を洋室に変える場合も、畳をフローリング調のクッションフロアに替えるだけなら6畳で5〜8万円が目安です。
④間取り変更やターゲット変更まで踏み込む
最後の選択肢が、間取りやターゲット層まで見直す方法です。
和室2間の2Kを壁を抜いて1LDKにする工事は50万円以上かかりますが、単身者向けから二人暮らし向けに客層を移せます。
単身高齢者や外国人、ペット可への条件緩和も、競合の少ない層を取り込む手段になります。
条件を広げる場合は、保証会社の利用を必須にするなど、滞納やトラブルへの備えとセットで設計します。
空室対策にかけた費用を回収できるかの見極め方
設備投資の判断は、かけた費用が何年で戻るかという一点に絞ると迷いが減ります。
独立洗面台を15万円で設置し、家賃を2千円上げられたなら、年間2万4千円の増収で回収におよそ6年かかる計算です。
同じ15万円でも、空室期間が3か月縮んで家賃6万円分×3か月の18万円を取り戻せるなら、1回の入替えで回収できます。
築40年を超えて建替えや売却が視野に入っている物件では、回収年数が残りの保有期間を超える投資は避けるという線引きも必要です。
築古アパートの空室対策でお悩みの方は久和不動産へ
今回は、築古アパートの空室が長引く原因から、費用をかけない対策と設備投資の見極め方まで整理しました。
要点をまとめます。
- 空室の原因は築年数そのものより、設備の絞り込みから漏れることと募集の見せ方にある
- 写真の撮り直しや礼金カット、共用部の清掃など、費用をかけずに動かせる部分が先
- 設備投資は「何年で回収できるか」と「空室期間をどれだけ縮められるか」で判断する
久和不動産では、募集図面と室内写真の作り直しから家賃帯の見直し、設備投資の優先順位づけ、工事業者の手配まで一貫して対応いたします。
「築古の部屋だけ半年以上決まらなくて…」
「リフォームにいくらかければいいのか、判断がつかなくて…」
という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

