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【入居者と連絡が取れない】安否確認から法的対応までの手順をご紹介

「家賃が止まったまま、電話もメールも反応がなくて、安否も含めて心配…」
「何日も連絡がつかないけど、勝手に部屋へ入っていいものか分からない…」
賃貸経営をされているオーナー様の中には、こうした入居者との連絡途絶に直面し、次の一手に迷われている方が少なくありません。
国土交通省の調査によると、単身世帯は全世帯の約3割を占めるまで増えており、身寄りの薄い入居者ほど連絡が途絶えたときに事情が掴みにくくなります。
連絡が取れない状態は家賃回収だけでなく入居者の安否にもかかわるため、最初の一手を誤ると取り返しがつかなくなります。
本記事では、入居者と連絡が取れない状況について、次の3点を中心に解説します。
- 連絡が取れない状態を放置したときのリスク
- 段階を踏んだ接触から法的手続きまでの対応手順
- 連絡途絶を未然に防ぐための備え
すでに連絡が取れずお困りの方も、いざというときの動き方を整えておきたい方も、ぜひ最後までお読みください。
入居者と連絡が取れない状況とは
はじめに、どのような状態を「連絡が取れない」と捉えるべきかを整理します。
電話やメール、訪問など通常の手段で入居者に接触できず、家賃の入金状況や生活実態が確認できなくなった状態を指します。
旅行や出張で不在なだけのこともあれば、滞納と重なって意図的に連絡を絶っているケース、室内で体調を崩して動けない深刻な事態まで、背景はさまざまです。
ここで気をつけたいのは、連絡が取れない理由を先回りして決めつけないことです。
「どうせ滞納逃れだろう」と片づけていたら室内で倒れていた、という事態も起こり得るため、家賃の問題と安否の問題を切り分けずに確認する姿勢が欠かせません。
連絡が取れない状態を放置したときのリスク
連絡がつかないからといって対応を先送りにすると、問題は時間とともにのしかかってきます。
放置で生じる主なリスクは次の3つです。
1.家賃滞納の長期化と回収の難化
2.室内での事故や孤独死の発見遅れ
3.残置物処理と原状回復の負担増
①家賃滞納の長期化と回収の難化
まず押さえておきたいのが、家賃滞納が雪だるま式に膨らんでいくリスクです。
連絡が取れない間も契約は続き支払い義務は発生しますが、本人と話せない以上は督促も交渉も進まず、家賃8万円の部屋なら半年で48万円が未収のまま積み上がり、敷金だけでは回収しきれません。
時間が経つほど入居者の所在や資力も掴みにくくなり、いざ請求しても回収のあてが立たなくなります。
②室内での事故や孤独死の発見遅れ
次に深刻なのが、室内での事故や孤独死の発見が遅れるリスクです。
連絡が取れない背景に病気や事故が隠れていた場合、対応が遅れるほど発見が後手に回り、最悪の結末を招きかねません。
室内に損傷が及べば特殊清掃や原状回復に多額の費用がかかるうえ、事故物件として次の募集にも影響するため、安否確認はためらわず早めに動くことが肝心です。
③残置物処理と原状回復の負担増
見落とされがちなのが、残置物の処理と原状回復をめぐる負担です。
連絡が取れないまま入居者が事実上いなくなっても、室内に残された家財をオーナー様が勝手に処分することはできず、正当な手続きを踏まず運び出して廃棄すれば自力救済として違法と判断されます。
契約解除や明渡しの手続きが済むまで部屋を動かせず、その間の空室損失と処理費用がのしかかってくる点も見過ごせません。
連絡が取れないときの段階的な対応
入居者と連絡が取れないときは、いきなり強い手段に出るのではなく、接触の試みから順を追って進めるのが基本です。
手順を飛ばすと、のちの法的手続きで不利になったり、思わぬトラブルを招いたりします。
実務で踏みたいのは次の3段階です。
1.複数の連絡手段と訪問で接触を試みる
2.緊急連絡先と連帯保証人に連絡する
3.管理会社や専門家と連携して法的手続きに進む
①複数の連絡手段と訪問で接触を試みる
最初に動きたいのが、電話だけに頼らずメールやショートメッセージ、郵便など複数の手段で接触を試みることです。
それでも音沙汰がなければ現地を訪問し、郵便受けの溜まり具合や電気メーターの動き、室内の物音など、生活の気配があるかを外から確認します。
いつ/どの手段で連絡したかを記録に残しておくと、後の手続きで接触を試みた証拠になります。
②緊急連絡先と連帯保証人に連絡する
本人と接触できないときに頼りになるのが、契約時に取得した緊急連絡先と連帯保証人です。
緊急連絡先の親族や知人に状況を伝えれば、入居者の所在や事情が分かったり、本人へ連絡を取り次いでもらえたりする場合もあります。
連帯保証人には滞納の事実を通知しておくと、保証人からの働きかけで本人が動くこともあるため、連絡した相手や日時は記録に残しておきましょう。
③管理会社や専門家と連携して法的手続きに進む
特に注意したいのが、ここから先を独断で進めないことです。
あらゆる手を尽くしても連絡が取れず安否にも不安がある場合は、警察への通報を含めた安否確認を検討し、状況に応じて立会いのもとで室内を確認します。
家賃滞納が続いて契約解除や明渡しに進む局面では、内容証明による催告から建物明渡請求訴訟まで、法的根拠を積み上げる必要があります。
判断が難しい領域のため、内容証明の文面や訴訟のタイミングは独断で決めず、管理会社や弁護士と並走できる体制を先に組んでおきましょう。
無断で室内に立ち入るのは違法になるのか
連絡が取れない状況で多くのオーナー様が迷われるのが、合鍵を使って勝手に室内へ入ってよいのか、という点です。
たとえオーナー様が所有する物件であっても、入居者の承諾なく無断で室内に立ち入るのは原則として違法と判断されます。
賃貸借契約を結んだ時点でその部屋を使う権利は入居者に移っており、勝手な立入りは住居侵入やプライバシー侵害にあたるおそれがあるためです。
滞納を理由に勝手に鍵を交換したり、荷物を運び出して処分したりする行為も、法が禁じる自力救済として違法となります。
ただし、室内で人が倒れている可能性が高いなど、生命や身体に差し迫った危険が見込まれる場面は例外で、こうした緊急時は警察や消防に連絡し、立会いのもとで室内を確認するのが正しい進め方です。
自己判断で踏み込まず、安否確認は公的機関の力を借りる、法的手続きは専門家と進めるという線引きを守ることが、結果としてオーナー様自身を守ることにつながります。
連絡が取れない事態を防ぐための備え
連絡が取れなくなってからの対応には手間も時間もかかるため、そもそも途絶させない備えを整えておくほうが負担は小さく済みます。
契約時の取り決めと日頃の関わり方に網を張れば、いざというときの初動も進めやすくなります。
備えの柱は次の3つです。
1.契約時に緊急連絡先を複数確保する
2.家賃保証会社を活用する
3.定期的な状況確認で関係を保つ
①契約時に緊急連絡先を複数確保する
まず押さえておきたいのが、契約時に緊急連絡先をできるだけ複数確保しておくことです。
本人と連絡が取れなくなったとき、別ルートで状況を確認できる相手が多いほど初動の選択肢は広がります。
緊急連絡先は親族を基本に続柄や住所まで控えておくと役立つため、単身者や高齢の入居者ほど契約段階の聞き取りを丁寧に行いましょう。
②家賃保証会社を活用する
次に効果が大きいのが、家賃保証会社を活用することです。
保証会社が間に入っていれば家賃が止まっても立て替え払いが行われ、会社によっては滞納時の督促や本人への連絡、明渡しの対応まで代行してくれます。
連帯保証人を立てづらい単身者や高齢者の受け入れもしやすくなり、空室対策の面でも力を発揮します。
③定期的な状況確認で関係を保つ
見落とされがちなのが、日頃から入居者との関係を細く保っておくことです。
更新時の連絡や設備点検の案内など節目ごとにやり取りがあれば、連絡先の変更にも早く気づけ、入居者の側も困りごとを早めに相談しやすくなります。
管理会社と連携し、連絡が一定期間途絶えたら声をかける目安を決めておけば、初動の遅れも防げます。
入居者と連絡が取れずお悩みの方は久和不動産へ
今回は、入居者と連絡が取れない状況のリスクから、接触の試みと法的手続きまでの段階的な対応、無断立入りの違法性、連絡途絶を防ぐ備えまでを整理しました。
要点をまとめます。
- 連絡が取れない状態を放置すると、滞納の長期化や安否の発見遅れ、残置物処理の負担につながる
- 接触の試み、緊急連絡先と保証人への連絡、専門家との連携という順で段階的に動く
- 無断立入りや自力救済は原則違法で、安否確認は公的機関、法的手続きは専門家と進める
久和不動産では、連絡途絶への初動対応から安否確認の進め方、契約解除や明渡しの手続き、保証会社の選定まで一貫して承ります。
「連絡が取れないけど、まず何から動けばいいのか分からない…」
「勝手に部屋へ入れず、どう手続きを進めればいいか相談したい…」
という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

